時刻表から始まる旅

交通機関やダイヤに関する考察を書いていく予定です

緊急事態宣言前後での主要航空路線の便数の変化を振り返る

こんにちは。

 

今回はこれまでの総集編(?)として、便数の変化を時刻表と運航率の変化を4月の第1週から振り返っていきます。

 

当ブログでは、これまで4月の第1,2,土曜日の時刻表と運航率を比較してました。

元々、宣言からしばらく経ってからの変化を見るために、第3土曜日も比較しようと予定はしていたら・・・

16日に緊急事態宣言の全国拡大が起きました。

 

狙っていたわけではないのですが、たまたま宣言直前、7府県宣言後、全国宣言後と3つの状況に完全に分かれたので、その推移を見ていただければと思います。

 

対象路線:羽田ー新千歳、大阪(三空港全て)、福岡、那覇

対象日:4月4日、11日、18日

 

なお、4月4日の時刻表は、以前の記事に掲載した分を見ていただければと思います。

 

tra2.hatenablog.com

 

それでは、紹介していきます。

 

時刻表

羽田ー新千歳

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羽田ー大阪

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羽田ー福岡

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羽田ー那覇

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運航便数・運航率

運航便数

 

羽田ー新千歳 通常 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 16 14 8 7
JAL 16 10 6 6
スカイマーク 8 6 3 3
AIRDO 11 6 6 5
合計 51 36 23 21

 

羽田ー大阪 通常 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 23 19 13 7
JAL 18 13 7 7
スカイマーク 8 6 3 3
スターフライヤー 5 5 5 5
合計 54 43 28 22

 

羽田ー福岡 通常 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 18 17 11 4
JAL 17 13 6 6
スカイマーク 11 9 4 4
スターフライヤー 8 7 6 3
合計 54 46 27 17

 

羽田ー那覇 通常 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 12 12 10 8
JAL 12 11 6 8
スカイマーク 6 4 2 2
合計 30 27 18 18

 

運航率

羽田ー新千歳 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 87.5% 50.0% 43.8%
JAL 62.5% 37.5% 37.5%
スカイマーク 75.0% 37.5% 37.5%
AIRDO 54.5% 54.5% 45.5%
合計 70.6% 45.1% 41.2%

 

羽田ー大阪 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 82.6% 56.5% 30.4%
JAL 72.2% 38.9% 38.9%
スカイマーク 75.0% 37.5% 37.5%
スターフライヤー 100.0% 100.0% 100.0%
合計 79.6% 51.9% 40.7%

 

羽田ー福岡 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 94.4% 61.1% 22.2%
JAL 76.5% 35.3% 35.3%
スカイマーク 81.8% 36.4% 36.4%
スターフライヤー 87.5% 75.0% 37.5%
合計 85.2% 50.0% 31.5%

 

羽田ー那覇 4月4日 4月11日 4月18日
ANA 100.0% 83.3% 66.7%
JAL 91.7% 50.0% 66.7%
スカイマーク 66.7% 33.3% 33.3%
合計 90.0% 60.0% 60.0%

 

ANAは11日から18日にかけての運航率の変化が顕著に表れています。

元々、ANAJALに比べて便数を維持する傾向にありました。

4月4日時点では、いずれの路線でも運航率が8割を超えるなど、傾向は明確に出ていました。

11日時点においても、4日時点よりは減ったものの、かなり踏み込んだ減便をしたJALに比べると、以前運航率は高いままでした。

しかし、緊急事態宣言が全国に拡大されたことを受けてか、18日の運航率は遂にJALを下回りました。

また、元々2便しかありませんが、神戸空港行が無くなりました。

18日時点では、踏み込んだ減便をしているため、これ以上というのは考えにくいですが、那覇線辺りは追加減便があるかもしれません。

 

JALANAに比べると、早いうちから減便を積極的にしていました。

4日時点では、ANAに比べて2割前後低い運航率となっていました。

11日時点では、踏み込んだ減便を行い、便数が基本的に6便となりました。

大阪線7便は、伊丹6便関西1便)

18日時点でも、ほぼ変わらないことから、宣言の解除まではこのまま推移すると思われます。

ただ、その中で唯一変わった路線があり、那覇線です。

なんと、増えました。

前後で8便の日は無かったので、一時的なものと思われますが驚きです。

 

スカイマークは、概ねJALと判断傾向は似ているように思います。

4日時点では、対象全路線2便ずつの減便でした。

11日に踏み込んだ減便をし、運航率を3割台まで低下させています。

また、11日から18日にかけては変更なしです。

このまま、宣言の解除まで推移することが予想されます。

 

AIRDOは、早いころから思い切った減便をしていました。

4日時点で、運航率が5割台だったのはAIRDOのみです。

そのためか、宣言の後の減便数は1便と限定的です。

今となっては、新千歳線で一番運航率が高い航空会社となっており、このまま推移しないような気がします。

 

スターフライヤーは、元々あまり減便をしていませんでした。

しかし、宣言の全国への拡大後は福岡線で他社と同様に減便をしています。

一方、大阪線は未だに全て運航がされています。

さすがに、これが続くことはないような気がしますが、どうなるでしょうか。

 

ちなみに、スターフライヤー大阪線は全て関西空港発着で、コードシェアをするANAが関西発着路線を1便にしていることから、スターフライヤーの運航でバランスを取っているのかもしれません。

 

 

最後に

なぜ総集編(?)としたかというと、全国への緊急事態宣言という最終地点まで来てしまった感があるので、概ね現在の運航便数が宣言解除までの基本になると考えているためです。

一部、そうなりそうもない路線・航空会社もありますが・・・

今後、大きな変化があれば、別記事にて書きたいと思います。

 

座席数の違いを見た記事を前に書いたので、こちらも良ければご覧ください。

この記事では4月18日の路線ごとの座席供給率を見ています。

tra2.hatenablog.com

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

主要航空路線における現在の座席供給率と運航率の関係

こんにちは。

 

現在、航空各社は需要減退が起きていることから、減便や機材変更が行われています。

 

これまで、当ブログでは主要航空路線における運航間隔や運航率の推移を見てきました。

今回は、減便や機材変更による現在の座席供給率を主に見ていきます。

 

運航率の推移に関する記事はこちらです。

既存の時刻表と宣言前後の時刻表を比較しています。

良かったらこの記事と合わせてご覧ください。

tra2.hatenablog.com

 

座席供給率は、

現在予定されている時刻および機材での座席数÷時刻表上の機材による座席数

で求めます。

 

なお、機材表記のみでは一部座席数を判別しきれない場合があります。

(例)ANAボーイング777-200は、PDF上では772と記載されており、405席と392席の機材の違いを判別出来ない。(ウェブ上では772と722と表記が異なるため判別可能)

 

そのため、座席供給率は若干のずれが生じる可能性があります。

この点を頭に入れていただいた上で、続きをご覧ください。

 

対象路線は前回までの記事と同様、羽田ー新千歳、大阪(三空港全て)、福岡、那覇です。

 

対象会社は、ANAJALの2社とします。

ANAコードシェアをしているAIRDOとスターフライヤ―はANA便として扱い、3社合わせた座席供給率を記載します。

スカイマークは機材が1種類のため、対象外です。

 

対象日は4月18日(土)とします。

前回までの記事と対象日が異なることから、18日の運航率を併記します。

時刻表に関しては、省略させていただきます。

 

17日に最終確認していますが、直前に変更されている場合もあります。

このため、実際の運航と乖離している可能性がある点はご了承ください。

 

それでは、運航率と座席供給率を見ていきます。

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航空路線ごとの利用者数ランキング(近接空港を合算した場合との比較付き)

こんにちは。

 

今回は、航空路線ごとの利用者数について見ていきます。

 

航空路線ごとの利用者数は、国土交通省の「特定本邦航空運送事業者に関する航空輸送サービスに係る情報」に掲載されています。

今回は、公表されている中で最新のデータである平成30年度のデータを使用します。

 

参考に平成30年度のトップ10を紹介します。

1.羽田ー新千歳 9,058,751人

2.羽田ー福岡  8,725,291人

3.羽田ー那覇  5,961,204人

4.羽田ー伊丹  5,478,443人

5.羽田ー鹿児島 2,518,890人

6.羽田ー熊本  1,975,558人

7.羽田ー広島  1,882,798人

8.福岡ー那覇  1,879,098人

9.成田ー新千歳 1,876,979人

10.羽田ー長崎   1,765,536人

 

この利用者数は、空港対空港の数値であるため、都市間の数字とは差がある場合があります。

例えば、1位と9位は、東京(羽田・成田)という括りで見ると、合算することになります。

ANAJALの時刻表等の案内で「都市名(空港名)」という表記の空港があります。

そこで、同じ都市名になっている空港を一括りにして、統計を見返してみます。

 

一括りにする空港は以下の通りです。

札幌 = 新千歳、丘珠

東京 = 羽田、成田

名古屋= 中部、小牧

大阪 = 伊丹、関西、神戸

 

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